內容簡介
內容簡介 この世界は限りない不平等で満ちあふれており、罪のない多くの人々が不利益を被りながら生きている。私は、これら日本のマスコミが伝えることのない、光の当たることのない人々の声を拾い上げ、本書を通じて伝えることにした。 民族同士の争いで、暮らしていた村を襲われた南スーダンの少女は、目の前で両親を殺害されただけでなく、自身も暴行を何度も受けた。数か月に及ぶ逃避行の末、隣国ウガンダの難民キャンプに辿り着いたものの、暴行により妊娠してしまい、将来が見えぬまま不安を抱えながら生きている。 シリアの内戦から逃れてきた少年は、トルコへ移動する途中で地雷の被害に遭い、最愛の兄を亡くした上に両足を失ってしまった。残された一家は倉庫の片隅に隠れ暮らすが、収入はなく、文字通り絶望の淵に立たされていた。 私が取材してきた人々の苦しみは、決して過去の出来事ではない。今現在も続く、まぎれもない現実なのだ。世界の不平等は改善されることがない。その理由は、人々が今起きている現実から目をそらし続けているからだ。まずは、「私たち自身が知る【太字】ことから世界は変わる」と訴えたい。 私はこれまで、単に世界各地の難民・被災民の状況を伝えるだけでよしとはせず、常に可能な限り現地の支援活動に参加しながら取材を行ってきた。ウガンダの難民キャンプでは、日本のNGOによる緊急支援活動に携わりつつ現地の人々と接した。ラオスやミャンマーの教育現場の取材では、少数民族が直面する不利益などをテーマに問題提起も行っている。支援のあり方の考察を含め、「光の当たることのない人々」の側に立った取材を心がけてきたつもりだ。この複合的な視点が本書の最大の特徴である。紛争地域や被災地の状況を詳しく知りたい読者はもちろん、社会におけるNGOの役割、世界の教育現場などに関心のある読者にも必ず役立つと信じている。(かわばた・よしふみ) 「光の当たることのない人々」の側に立ち、地を這い続ける著者渾身の問題提起の書。好評前作に続く待望の第二作!