內容簡介
內容簡介 映画は1 3 0年前にフランスで誕生しました。 リヨンの写真家であったリュミエール兄弟(ルイ&オーギュスト)が、1 8 9 5年に撮影と映写の機能をあわせもつシネマトグラフという装置を発明し、この装置を使って家族や工場、風景などを撮影して、1 8 9 5年末のパリで一般公開したのです。公開上映された作品の主要な篇のうち『水をかけられた水撒き人』と『赤ん坊の食事』の2篇は子どもを主人公とした作品で、映画の黎明期にすでに子どもにカメラが向けられていることに私たちは興味を引かれました。 世界中で数多くの子ども映画が作られてきました。そこには社会の変容と共に子ども像、子ども観がどのように変わってきたか、また大人との関係がどのように変化してきたか描かれています。これからもどんどん変わっていくことでしょう。世界中のほとんどの地域で少子高齢化を憂える声が聞かれますが、ちょっと立ち止まって世界の子ども映画史を概観し、子どもの心を見つめてみることで、大人にとっても社会の新しい展望が開けるかもしれないと考えています。 本書ではフランス映画を中心に、フランス以外の国の作品も取り上げつつご紹介していきます。映画元年の1 8 9 5年に制作された、フランスのリュミエール兄弟の作品から、2 0 2 3年制作のスペイン映画『ミツバチと私』まで、「子どもが出てくる映画」をフランスから30点、イラン、アメリカ、スペインなどその他の国から25点選びました。選りすぐりの作品ばかりです。残念ながら配給会社の権利が切れて配信されていない作品もありますが、ほとんどの映画はサブスクリプションやレンタルで見られますので、興味のある方はぜひご覧ください。 ミニシアターが次々に姿を消していく現状の中で、優れた映画を1人でも多くの方たちに知っていただき、観ていただきたいという私たちの願いを込めて本書を書きました。気軽に手に取っていただければ幸いです。 独自の〈世界子ども映画史年表〉も作成し、巻末に示しました。Part1 大人はみんな子どもだった フランス編 その他の国編(Part1~5まで同構成) 世界映画史のはじまり、世界子ども映画史のはじまり!Part2 子どもにとって家族とはPart3 子どもから大人へPart4 戦争を生きる子どもたち〈コラム〉『赤い風船』をめぐって Part5 学校ってPart6 現代社会を生きる子どもたち 1 子どもの置き去り 2 取り違え3 子どもと性4 両親の離婚 5 移民問題と子どもたち世界子ども映画史年表 フランス映画など55作品を通じて、子ども像、子ども観がどう変わってきたか、子どもの心を見つめることで社会の展望を開く。
作者介紹
作者介紹 饗庭千代子1944年生。関西学院大学文学部仏文学科修士課程修了。元関西学院大学非常勤講師。著書に『フランス文学 男と女と』(共著、勁草書房、1988)、『暴力の発生と連鎖』(共著、人文書院、2008)、『フランスと日本・遠くて近い二つの国』(共編著、早美出版社、2015)、上村くにことの共訳にエリザベート・バダンテール『XY 男とはなにか』(筑摩書房、1997)『男は女 女は男』(同、1992)、アーヴィン・D・ヤーロム『死の不安に向き合う』(岩崎学術出版社、2018)、ジャン=ピエール・ヴェルナン『ギリシア人の神話と思想』(国文社、2012)、ジャン=ピエール・ヴェルナン『形象・偶像・仮面 コレージュ・ド・フランス宗教人類学講義』(みすず書房、2024)など。高岡厚子1942年生。大阪大学文学研究科博士課程満期退学。梅花女子大学名誉教授。著書に『フランス文学 男と女と』(共著、勁草書房、1988)、『ポーからジュール・ヴェルヌ、ランボーへ』(多賀出版、2007)、『フランスの子ども絵本史』(共著、大阪大学出版会、2009)、『フランス児童文学のファンタジー』(共著、大阪大学出版会阪大学出版会、2012)、『フランスと日本 遠くて近い二つの国』(共著、早美出版社、2015)、『フランスの歌いつがれる子ども歌』(共著、大阪大学出版会、2018)、『イソップ絵本はどこからきたのか 日英仏文化の環流』(共著、三弥井書店、2019)、訳書に フランソワ・カラデック著『フランス児童文学史』(共訳、青山社、1994)など。