內容簡介
內容簡介 ウイロイド ― 自己増殖する環状RNA ― この新奇な病原は50年前ジャガイモの奇病から発見され、国産ホップ生産に大きな被害をもたらした。ウイルスよりさらに小さく、外殻に包まれずタンパク質情報さえ担わないRNAは、まさに最小の病原であり、最小の複製体として生命誕生前の原始生命の姿を留めている。矮化病はなぜ日本のホップに発生したのか?その背景を探り、400文字(塩基)にも満たない、この究極の分子に秘められた複製・病原性など多才な機能、宿主適応変異、そして未解明の起源の謎にせまる。植物病理学に限らず、生物学、農学、微生物学、感染症学、進化生態学に興味のある方々にお勧めの1冊。〈担当編集者コメント〉タンパク質をコードしない約400塩基のRNA分子(ウイロイド)が作物に大きな被害をもたらすことが発見されたのは、わずか50年ほど前である。この不思議な病原ウイロイドに関して体系的にまとめられた書籍は世界でもほとんどなく、日本語で体系的にまとめられた書籍は本書が初めてではないだろうか。ウイロイドによる作物被害の1つは、ホップの矮化病である。ホップは8世紀にドイツで栽培が始まったという記録があるにも関わらず、なぜ日本のホップに近年矮化病が発生したのか?その謎を著者が解き明かす。ウイロイドの発見から、ウイロイドによってなぜ作物が病気になるのか、ウイロイドの検定法の開発、そして、ウイロイドを防ぐためにはどうすれば良いのか、著者の研究者人生をかけて科学の力で解き明かす過程は、圧巻である。国内外の840を超える文献を丁寧に引用し、2024年時点でのウイロイドの全容が分かる植物病理学者必読の1冊である。◆口絵カラー写真19タイトル、表5点、図55点、用語説明、文献841件、索引を掲載。 ウイロイド ― 自己増殖する環状RNA ― 400文字に秘められた多才な機能、宿主適応変異、未解明の起源の謎にせまる