作者介紹
作者介紹 ニコラス・ローズニコラス・ローズ(Nikolas Rose)1947年生。イギリスの社会学者。ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスBIOS研究所所長をへて、現在ロンドン大学キングスカレッジ教授。生物学研究から精神医学およびリスク研究に向かい、生物学や心理学、社会学との境界領域で、フーコーの生権力理論を軸に多産な研究をおこなう。現代社会における自己の統治と先端医療技術の関わり、生命科学・生命倫理の問題を、社会全体の権力論的構造のなかで探究する議論は、現代の生政治論への大きな貢献として注目を集めている。著書に『生そのものの政治学』(法政大学出版局、2014)、『魂を統治する』(1989)、『われわれの自己を発明する』(1996)、『自由の権力』(1999)、共著に『現在を統治する』(2008)ほか多数。ジョエル・M.アビ=ラシェドジョエル・M.アビ=ラシェド(Joelle M. Abi-Rached)医学史家・医師・哲学者。ハーバード大学講師(科学史)を経て、ハーバード・ラドクリフ・インスティテュート・フェロー。生政治研究。歴史・哲学・倫理・医療・グローバルヘルス・政策の交わりに関心をおく。ローカルかつグローバルな文脈における精神医学の歴史を、また低中所得国ないし「グローバルサウス」で展開される生政治を研究している。著書に『ʿAṣfūriyyeh ──中東における狂気・近代・戦争の歴史』(2020)、論文に “From brain to neuro:the Brain Research Association and the making of British neuroscience, 1965–1996” (Journal of the History of the Neurosciences)ほか。檜垣立哉檜垣 立哉 1964年生。東京大学大学院人文科学研究科博士課程中途退学。大阪大学名誉教授、専修大学文学部教授。哲学・現代思想。著書に『生命と身体』(勁草書房)、『日本近代思想論』『ヴィータ・テクニカ』(青土社)、『バロックの哲学』(岩波書店)、『日本哲学原論序説』(人文書院)、『ベルクソンの哲学』『西田幾多郎の生命哲学』(講談社学術文庫)、『哲学者がみた日本競馬』(教育評論社)、監訳書にN.ローズ『生そのものの政治学』(法政大学出版局)ほか。