內容簡介
內容簡介 戦国時代、大名の「領土」は、一本の線でくっきりと線引きされ、地図上に色分けして示されるようなものではなく、支配地域の周縁部には帰属があいまいな領域=「境目(さかいめ)」が広がっていた。そこは人やモノや情報が行き交い、市が開かれる開放的な場であった。境目の領主や住人は、あらゆる情報を手に入れ、分析し、有利な方に味方しながら、戦国の世を生き延びてきた。大名もまた、境目の領主や住人を如何に味方として引き入れるかに腐心してきた。従来の戦国史研究では、境目が一定の空間的広がりをもつことは忘れられがちであり、一部の様相がつまみ食い的に論じられてきた。本書は、境目そのものにあえて注目し、その内部の具体的な様相をみていくことで、戦国社会の別の一面を描き出す。■目次プロローグ ―境目とは何か― 1 前近代の境界 2 中世日本の境界―外浜と鬼界島 3 戦国大名の分国意識と境目 4 本書のねらい 5 本書の構成 本書の舞台全体図 東上野地域図 沼田・上田荘地域図 千国道筋地域図 年表第Ⅰ部 境目の社会と民衆第一章 境目とはどのような場か 1 開かれた境目 2 境目の住人たち 3 境目の領主たち 4 関所の役割第二章 戦乱のなかを生き抜く 1 流動する戦乱時の境目 2 境目の人質慣行 3 大名による境目への負担軽減策 4 境目の城と街道整備第Ⅱ部 戦国大名のはざまで生き抜いた領主たち第一章 国境の管轄者 1 上杉軍の「越山」 2 上田荘の人びと第二章 「根利通」をめぐる領主たちの攻防 1 上杉謙信期の小川可遊斎 2 根利関所 3 越相同盟と「根利通」第三章 小川可遊斎の活躍 1 北条氏政期の可遊斎 2 真田昌幸による可遊斎の調略 3 武田勝頼期の可遊斎第四章 境目の消滅 1 阿久沢氏と北条氏 2 越後における可遊斎の活動 3 上杉氏会津転封後の栗林氏 4 武田氏滅亡後の安曇郡