內容簡介
內容簡介 学問は即効薬ではない。即効薬ではないが、それなくして即効薬はつくれない。学問が役に立つとはどういうことか。学者のあり方とは。研究のおもしろさとは何か。元国語科教科書調査官の著者がつづったエッセイ集。「第1部 むなしい学問なのか」「第2部 文学青年から文学研究者へ」「第3部 国文学ひとりごと」でつたえる、学問のススメ。【学問には、その成果が見えるようになるまでに長い時間を要する分野がある。そのような長い時間がたつと、成果が見えるようになっても、社会と学問との接点はどうしても見えづらい。当の研究者でさえ、往々にしてその接点を捜しあぐねている。しかし、繰り返して言うが、学問は即効薬ではない。即効薬ではないが、それなくして即効薬はつくれない。成果結果のあらわれるまでに長い時間を要し、社会との接点が理解されにくい学問、それが「虚学」であり、文学部はその「虚学」の巣窟である。】…本書「虚学の論理」より まえがき第1部 むなしい学問なのか虚学の論理文学部の光景 滅びるか、インド哲学 不変の社会的評価 約束されない「虚学」の未来 学問は即効薬ではない 本当に虚しい学問か 蓄積こそが学問である 開かれた大学とは何か それから二十年以上を経てノーベル賞と旧石器だれも気づかない共通点 文系・理系を問わない問題 専門家の悲痛な声 学者でない人間に学者の良心を責めてどうするんだ 石器捏造と基礎学軽視、どっちの罪が重い? 雨後の筍が日本を救うか それから二十年「勇気をもて。学者の良心を忘れたのか」霧の撤収作戦 「学者の言うことを信じよう」 武人の激励 「学者の良心を忘れたのか」共和国は学者を必要としていないレーニンを永久保存した男 ロシア革命の場合 フランス革命の場合 文化大革命の場合 そして、日本の大学改革の場合人文学のプリンシプルを忘れるな研究者は強迫観念を持て 論文集出版の意味 新書本では業績にならないか グロータース神父の挑発 人文学の戦略 人文学には人文学のフォーマットがあるはず大学図書館は本を貸し出すな図書館は貸本屋ではない 貸出件数という亡霊 手をのばせばそこに本がある 地方国立大学の附属図書館をめぐる惨状 先人の遺産が泣いている いまこそハコモノ行政の出番 知のリージョナルセンターが聞いてあきれる 学生サービスを放棄した大学第2部 文学青年から文学研究者へ文学部への道大学は解体されなかった 国立二期校の風景 文学・歴史のほうに進め 見えなかった文学部という選択肢 遅すぎる反抗期文芸部部室と無邪気な夢バスから見た六本松キャンパス 文芸部入部 ファントム墜落と政治の季節 小説の季節のなかで 季節の移ろい 作家への憧れ 停止した時間 「春が来て夏が来て秋が来て」 慌ただしい六本松との別れ 「カインとアベルの息子たち」 だれもいない文芸部部室 彷徨のなかで 文学青年との訣別 跋中野三敏先生と和本修業和本との邂逅 靴下の片一方を捜して おさらば文学青年今井源衛先生と『学海日録』刊行始末学海遺著・旧蔵
作者介紹
作者介紹 白石良夫1948年、愛媛県生まれ。九州大学文学部卒業、同大学院修士課程修了。北九州大学講師等を経て、文部省(現文部科学省)入省、教科書調査官(国語科)。2009年、佐賀大学教授となり、2014年退職。専攻、国語学・国文学。博士(文学)。主要著書に、『江戸時代学芸史論考』(三弥井書店、2000年)、『説話のなかの江戸武士たち』(岩波書店、2002年)、『幕末インテリジェンス』(新潮文庫、2007年)、『かなづかい入門』(平凡社新書、2008年)、『本居宣長「うひ山ぶみ」』(講談社学術文庫、2009年)、『古語の謎』(中公新書、2010年)、『古語と現代語のあいだ』(NHK出版新書、2013年)、『注釈・考証・読解の方法』(文学通信、2019年)など。